【感想】育児ブログ「神様の不良品」を全部読んで

「神様の不良品」という、ダウン症のお子さんを持つ母親の育児ブログが、ネットで話題になっています。
もちろん、原因は、その刺激的なタイトルですね。

賛否両論ありますが、批判している人の言っていることを見ると、半分以上が、ブログ読んでないで言ってますね。

私も普段、ロクに知りもしないでアーダコーダ批評するクチですが、たまたま自分が全部読んでから、そういう批判を見ると、「読みもしないでナニ偉そうなこと言ってんだ」と思いますね。
そういう自分も偉そうかも知れませんが。

もし自分に小さな子供がいなかったら、最初のページから読み始めるなんてしなかったと思います。
そもそも他人のブログを最初のページから読むなんて、初めてのことかも知れません。

でも子供を持つ親なら誰でも、このブログは、最初の書き出しのページを読みたくなると思います。
自分の子供がタウン症だと知ったとき、どう感じてどうその気持ちと折り合いをつけて行ったのか。

この人は、恐ろしいほどに生々しい、本音をさらけ出しています。
思わず眉をしかめたくなる表現のオンパレードで、読んで腹を立てる人は絶対にいるだろうし、実際にそういうコメントも来ているに違いありません。

ダウン症だなんて知ってショックだ。
普通の子供が産みたかった。
親や兄弟や親戚に対してダウン症の親類を作ってしまって申し訳ない。
上の子に普通の弟を作ってあげたかったのに、かえってつらい思いをさせて可哀想だ。
人に子供の顔を見られるのが恥ずかしい。
知人に何と言って説明すればいいのか。
ダウン症と分かってから、愛情が確実に減った。
もう二度と普通の母親になれない。普通の人生を送れない。
妊娠中に分かっていれば堕ろしていた。
こんな親で、この子に対して申し訳ない。

心の底の叫びみたいなものを吐き出すような文章が続きます。
読んでいて不快なのは間違いないのですが、この人の身になれば、非難する気にもなれず、自分に置き換えてみれば、同じようなことを思うのは間違いありません。
だから、そのネガティブの塊みたいな不快なものを受けとめるしかありません。

でもつねにネガティブではなく、心の振り子が振れるように、子供への愛情に気づき、これまたむき出しの愛情と、素直に愛せないことへの罪悪感にみちあふれた文章もあります。
読んでいて、涙が出ます。

読んでいるうちに、この人はすごいなと思えてきます。
こんな状況で、まったく飾らない、取り繕わない、嘘をつかない生の気持ちを文字にできるって、相当強くないとできないと思います。

ひょっとしてプロか!?なんて思ってしまうほど迫力ある文章ですが、作り事でないのは明白です。
そこらの書籍なんかより、ずっと心を揺さぶられるしクオリティ高いですが、絶対にこの内容は書籍化できないでしょうね。

時間が経つにつれて、少しずつ、ネガティブな内容の割合が減っていって、子供への愛情を肯定的にとらえたポジティブな内容の文章が増えて行きます。
途中で、ネガティブブログを卒業しますという宣言もあり、最近は、大変そうだけど微笑ましい内容のブログになっています。

子育てをしている人なら、このブログは読んだ方がいいです。
最初はキツイかも知れませんが、全部読めば、逆に勇気をもらえます。
本ではこんなストレートな表現て読めませんからね。それだけに、感動がリアルです。

このブログを読んで、インターネットの個人ブログの存在意義を、初めて実感しましたね。
ただ、読んだあと、2ちゃんねるみたいなサイトを見ると、タイトルだけを見て誹謗中傷するような、ゴミみたいな意見がたくさんあって、これもやっぱりネットなんだよなと、がっかりしますが。

神様の不良品